新改訳聖書 日本聖書刊行会 1970年
日本聖書協会の『新共同訳聖書』や『口語訳聖書』の次ぐらいに日本でよく用いられる翻訳です。1970年に初版、1978年に第二版、2003年に第三版が刊行されています。発行者は日本聖書刊行会、発行所はいのちのことば社となっています。この日本聖書刊行会は『新共同訳聖書』を出している「日本聖書協会」とは全くの別組織です。
新改訳聖書は、批判的な学問の成果を繁栄した口語訳聖書などの訳を受け容れることができない人々やそれに近い傾向の人々が自分たち用の「聖書」を持とうとする背景の下に翻訳されたものです。そのため、原理主義的であるとか護教的すぎるなどと評され、学者の中には新改訳聖書について言及する価値がないと酷評されることもあります。しかし、『新共同訳聖書』や『口語訳聖書』と同様に日本で広く用いられている翻訳であることも事実です。また、この新改訳聖書の翻訳を用いたキリスト教グッズも流通しており、目にする機会が多いかもしれません。